天社宮
お知らせ背景

当宮は、天の最高神・泰山府君大神(たいざんふくんおおかみ)、またの名を太一(たいいつ)をお祀りする、日本で唯一の神社でございます。

太一とは、天地開闢(てんちかいびゃく)の際に万物を生み出した根源神であり、「陽たる太陽」と「陰たる太陰(月)」をも内包する、対立を超えた唯一の御存在でございます。天においては北斗七星として輝き、「御天道様(おてんとうさま)」とも尊称され、古くよりその星々の動きをもって暦を定め、地上の森羅万象の理(ことわり)と運命を司る最高神として篤く信仰されてまいりました。

かかる由緒により、当宮は第百十二代霊元天皇より日本一社として「天社」の宮号を賜りました。


伊勢神宮様より天社宮に奉納されし書


御祭神の御神体は、今から約千三百年前に吉備真備(きびのまきび)公によって唐より日本へともたらされ、以来、安倍家と皇室において秘かに守り伝えられてまいりました。

かかる神聖なる御神体をお守りし、太一の祭祀を千年以上にわたり秘儀として継承してきたのが、陰陽道の宗家にして安倍晴明公の嫡流である土御門家でございます。 土御門家の祖は第八代孝元天皇の皇子・大彦命に遡り、代々、太一の御前にてその御心を暦へと配する神聖な務めを担ってまいりました。

日本の暦とは、単に日付を連ねたものではなく、御天道様の御心と天地神々の運行を映し出す、神聖な指針でございます。古来、日本人はこの暦を手引きとすることで、八百万の神仏を敬い、自然の摂理に沿った道徳ある暮らしを営んでまいりました。それは、御天道様の大いなる御心に見守られながら神々と共に生きるための、日本人の精神性の礎(いしずえ)そのものでございます。

現代においても当宮では、安倍晴明公より伝わる古来からの暦術に基づき、春日大社、日吉大社、三嶋大社、石上神宮、出羽三山神社、伏見稲荷大社、鞍馬寺をはじめとする全国の神社仏閣へ暦を奉製しております。(当宮の暦は、一般に市販される暦とは、解釈、吉凶等、内容を異にします。)

皆様には、天の最高神・太一の偉大なる御神威に触れ、日本の暦が単なる言い伝えではなく、天地万物を統(す)べる普遍の真理に基づいていることを実感していただけましたら幸いに存じます。