天社宮
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天を祀る天社宮

当宮は、陰陽道の泰斗として名高き大陰陽師、安倍晴明公の神秘なる教えを脈々と受け継ぎ、春日大社様、日吉大社様、伏見稲荷大社様、鞍馬寺様をはじめとする由緒正しき社寺様の暦を奉製する、比類なき重責を担わせていただいております。

私どもが謹んで奉製いたします暦には、大安や赤口といった人々の指針となる吉凶日、幸運を呼び込む恵方、運勢を司る九星、そして日本の魂が宿る祭祀や年中行事が記されております。これらは全て、北の空に輝く北斗七星の神秘なる運行と深く結びついているのでございます。

北斗七星(動)は、夜空で唯一動かぬ北極星(静)の周りを巡る、万物の運命を司る陰陽の神「太一」として、古来より崇め奉られてまいりました。歴代の天皇、そして徳川家康公をはじめとする将軍たちも、北斗七星(太一)の絶大なる力に深い敬意を表してこられました。


天社宮に奉納されし書


皇室の伝統行事にも、北斗七星への篤き信仰が色濃く反映されております。元旦に天皇陛下が執り行われる四方祭は、北斗七星への崇敬から始まり、かつての天皇陛下の御礼服には、北斗七星の荘厳なる姿が大きく描かれておりました。これらは、北斗七星への信仰が我が国の文化と伝統の根底において、いかに重要な位置を占めているかを如実に物語っております。

我が国の伝統文化に深く根付く陰陽道において、「吉」とは自然の摂理に寄り添い生きることを意味いたします。

お正月、節分、端午の節句、七夕など、日本人が大切に守り継いできた古来からのしきたりに則って日々を過ごすことは、北斗七星の神秘なる調べ、すなわち宇宙の摂理に身を委ねることにほかなりません。それは同時に、万物に宿る神々への深い感謝を、日々の営みを通じて表す崇高な行いなのでございます。

当宮は、「太一」として、北斗七星の神・泰山府君大神をお祀りする、唯一の神社でございます。

北斗七星(天)の意思を、唯一読み解くことができた安倍家(後の土御門家)のみが、「太一」を祀り、その神意を暦(地)に込めることを許されました。

この由緒正しき伝統により、正和六年(1317年)、第九十五代 花園天皇より、平安京の北西、すなわち北斗七星の方角に位置する若狭名田庄の地を泰山府君大神の祭領地として賜り、将軍綱吉の代、天和二年(1682年)に、第百十二代 霊元天皇より、日本一社として天を祀る、「天社宮」の尊き御名を頂戴いたしました。現代に至りましても、昭和天皇が若狭へ行幸の折には、当宮への労いの御言葉を賜りました。

私ども天社宮では、暦と共に、千年の時を超えて受け継がれし大陰陽師・安倍晴明公の教えと、当宮のみに伝わる神聖なる祭祀を通じて、皇室の悠久なる繁栄と世界の調和をお祈りし、太古の昔より脈々と受け継がれてきた太一信仰を大切になさる皆様方の災いを払い、幸福と健康をお祈りいたしております。

皆様の尊き御参拝を、心よりお待ち申し上げております。

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