五行大義

五行大義

隋の蕭吉が五行思想の諸説を集成した『五行大義』全五巻について、土御門文書編纂所による原文翻刻・句読・訓読・現代語訳を公開します。

土御門文書編纂所による公開校訂版です。元禄十二年刊本の画像を底本とし、原文翻刻、独自句読、独自訓読、独自現代語訳を分離して公開します。

自家翻刻・訓読・現代語訳

公開版 gogyo-taigi-20260818-g4-v2・全964単位・43 / 49頁

GT-500065・巻5
本文 校了
原文翻刻校了

王者安而無爲百姓濟而無害若四補不具猶格虎無備濟河無舟若王者不知古今之務遠方之緯不謀於諸侯不達言語動作不合於制太師爭之不知天變星厤之運天官動靜鐘律之音山川怪異不善災害太史陳天文以爭之發號令不應先王法度與大臣無禮枉道於民處刑不平獨信自專臨政不莊

句読本文校了

王者安而無爲。百姓濟而無害。若四補不具。猶格虎無備。濟河無舟。若王者不知古今之務。遠方之緯。不謀於諸侯。不達言語。動作不合於制。太師爭之。不知天變。星厤之運。天官動靜。鐘律之音。山川怪異。不善災害。太史陳天文以爭之。發號令。不應先王法度。與大臣無禮。枉道於民。處刑不平。獨信自專。臨政不莊。

訓読校了

王者は安んじて無爲となり、百姓は濟われ害がない。四補が具わらなければ、備えなく虎を格ち、舟なく河を渡るようなものである。王者が古今の務と遠方の緯を知らず、諸侯に謀らず、言語に達せず、動作が制度に合わなければ太師が諫める。天變・星厤の運・天官の動靜・鐘律の音・山川の怪異・災害を知らなければ太史が天文を陳べて諫める。號令が先王の法度に應じず、大臣に無禮で、民に道を曲げ、刑が不平で、專斷し政に莊重でなければ、

現代語訳校了

王者は安泰で作為を弄する必要がなく、民は救われて害を受けない。四補がそろわなければ、備えなしに虎と格闘し、舟なしに川を渡るようなものである。王者が古今の政務と遠方の情勢を知らず、諸侯に相談せず、言葉が通じず、行動が制度に合わなければ、太師が諫める。天変、星暦の運行、天官の動静、鐘律の音、山川の怪異や凶兆・災害を理解しなければ、太史が天文の徴を述べて諫める。号令が先王の法度に合わず、大臣に礼を欠き、民に対して道を曲げ、刑罰が不公平で、自分だけを信じて独断し、政治に臨んで厳粛さを欠き、

GT-500066・巻5
本文 校了
原文翻刻校了

又不恤臣僕太傅爭之昇車不應和鸞揖讓不中磬珮淫讌馳騁沈冒酒色宗廟不敬輿服失度朝廷無節太保爭之此則四時之官四嶽之分職前疑主夏後承主冬左輔主春右弼主秋唐虞之時官名已百商書云百僚師師夏殷定名爲百二十以應天地陰陽之大數也故有三公九卿二十七大夫

句読本文校了

又不恤臣僕。太傅爭之。昇車不應和鸞。揖讓不中磬珮。淫讌馳騁。沈冒酒色。宗廟不敬。輿服失度。朝廷無節。太保爭之。此則四時之官。四嶽之分職。前疑主夏。後承主冬。左輔主春。右弼主秋。唐虞之時。官名已百。商書云。百僚師師。夏殷定名爲百二十。以應天地陰陽之大數也。故有三公。九卿。二十七大夫。

訓読校了

また臣僕を恤まないなら太傅が諫める。車に昇って和鸞が應ぜず、揖讓が磬珮に合わず、淫宴・馳騁して酒色に沈み、宗廟を敬わず輿服が度を失い朝廷に節がなければ太保が諫める。これは四時の官、四嶽の分職で、前疑は夏、後承は冬、左輔は春、右弼は秋を主る。唐虞の時に官名はすでに百あり、商書は百僚師師という。夏殷は名を百二十と定め天地陰陽の大數に應じた。ゆえに三公・九卿・二十七大夫がある。

現代語訳校了

さらに臣下や僕役を思いやらなければ、太傅が諫める。車に乗る所作が和鸞の鈴の響きに合わず、拝礼の作法が磬や佩玉の音に合わず、みだらな宴にふけって車馬を走らせ、酒色に溺れ、宗廟を敬わず、車服が制度を外れ、朝廷に節度がなければ、太保が諫める。これらは四季に対応する官、四岳の分担であり、前疑は夏、後承は冬、左輔は春、右弼は秋を司る。唐・虞の時代には官名がすでに百あり、『商書』に「百官は互いを師とする」とある。夏・殷では官名を百二十と定め、天地陰陽の大数に応じた。このため三公・九卿・二十七大夫が置かれ、

GT-500067・巻5
本文 校了
原文翻刻校了

八十一元士三三相參合有百二十也帝王世紀云殷湯問伊摯曰古者立三公九卿大夫元士者何摯曰三公以與主參王事九卿以參三公大夫以參九卿元士以參大夫故參而又參是謂事宗事宗不失內外若一又曰相去幾何摯曰三公智通於天地應變而無窮辨於萬物之情其言足以調陰陽四時

句読本文校了

八十一元士。三三相參。合有百二十也。帝王世紀云。殷湯問伊摯曰。古者立三公。九卿。大夫。元士者。何。摯曰。三公以與主參王事。九卿以參三公。大夫以參九卿。元士以參大夫。故參而又參。是謂事宗。事宗不失。內外若一。又曰。相去幾何。摯曰。三公。智通於天地。應變而無窮。辨於萬物之情。其言足以調陰陽四時。

訓読校了

八十一元士を合わせ、三を重ね合わせて百二十となる。帝王世紀に、殷湯が伊摯へ古の三公・九卿・大夫・元士を立てる理由を問う。摯は、三公は主と王事に參じ、九卿は三公に、大夫は九卿に、元士は大夫に參ずるため、參じてまた參ずることを事宗といい、事宗を失わなければ內外は一つになると答えた。また相互の差を問うと、摯は三公は智が天地に通じ變に應じて窮まらず、萬物の情を辨え、その言は陰陽四時を調えるに足ると答える。

現代語訳校了

さらに八十一元士を合わせる。三という数を重ねて互いに参画させ、合計百二十となる。『帝王世紀』によれば、殷の湯王が伊摯に、古代に三公・九卿・大夫・元士を置いた理由を尋ねた。伊摯は、「三公は君主とともに王の政務へ参画し、九卿は三公に、大夫は九卿に、元士は大夫に参画する。こうして重ねて参画することを事宗といい、事宗を失わなければ内外は一体となる」と答えた。湯王がさらに身分相互の隔たりを尋ねると、伊摯は「三公は知恵が天地に通じ、変化に応じて尽きることがなく、万物の実情を見分け、その言葉は陰陽と四季を調えるに足り、

GT-500068・巻5
本文 校了
原文翻刻校了

而節風雨如是者舉之以爲三公故三公之事常在於道九卿者不出四時通溝渠脩隄防樹種五穀通於地理能通利不利如此者舉以爲九卿故九卿之事常在於德大夫者出入與民同象取去與民同解通於人事行內舉繩不傷於言言足法於世不害於身通關梁實府庫如是者舉以爲大夫故大夫之事

句読本文校了

而節風雨。如是者。舉之以爲三公。故三公之事。常在於道。九卿者。不出四時。通溝渠。脩隄防。樹種五穀。通於地理。能通利不利。如此者。舉以爲九卿。故九卿之事。常在於德。大夫者。出入與民同象。取去與民同解。通於人事。行內舉繩。不傷於言。言足法於世。不害於身。通關梁。實府庫。如是者。舉以爲大夫。故大夫之事。

訓読校了

そして風雨を節するほどの者を舉げて三公とするため、三公の事は常に道にある。九卿は四時を外れず、溝渠を通じ、隄防を脩め、五穀を樹種し、地理と利不利に通じる者を舉げるため、その事は常に德にある。大夫は出入して民と象を同じくし、取去して民と理解を同じくし、人事に通じ、內に行えば繩準を舉げ、言を害さず、その言は世の法となり身を害せず、關梁を通じ府庫を實たす者を舉げるため、大夫の事は、

現代語訳校了

風雨を節することのできる者を選んで任じる。このため三公の職務は常に「道」にある。九卿には、四季の運行を外さず、水路を通し、堤防を修め、五穀を植え、地理と利・不利に通じた者を選んで任じる。このため九卿の職務は常に「徳」にある。大夫には、出入りにおいて民と姿を同じくし、取捨において民と理解を同じくし、人事に通じ、内で行動するときは基準を掲げ、言葉で人を傷つけず、その言葉が世の模範となりながら自分の身も損なわず、関所と橋を通じ、府庫を満たす者を選んで任じる。このため大夫の職務は、

GT-500069・巻5
本文 校了
原文翻刻校了

常在於仁元士者知義而不失期事功而不獨專中正強諫而無姧詐在私立公而可立法度如是者舉以爲元士故元士之事常在於義道德仁義定而天下正矣又曰三公股肱之臣九卿手足之臣大夫筋脈之臣元士肌肉之臣孔子曰三公象五岳九卿法河海二十七大夫法山陵八十一元士法谷阜

句読本文校了

常在於仁。元士者。知義而不失期。事功而不獨專。中正強諫。而無姧詐。在私立公。而可立法度。如是者。舉以爲元士。故元士之事。常在於義。道德仁義定。而天下正矣。又曰。三公。股肱之臣。九卿。手足之臣。大夫。筋脈之臣。元士。肌肉之臣。孔子曰。三公象五岳。九卿法河海。二十七大夫法山陵。八十一元士法谷阜。

訓読校了

常に仁にある。元士は義を知って期を失わず、事功を成して獨專せず、中正に強く諫め姧詐なく、私に在って公を立て法度とできる者を舉げるため、その事は常に義にある。道德仁義が定まれば天下は正しくなる。また三公は股肱の臣、九卿は手足の臣、大夫は筋脈の臣、元士は肌肉の臣という。孔子は、三公は五岳に象り、九卿は河海に法り、二十七大夫は山陵に、八十一元士は谷阜に法るという。

現代語訳校了

常に「仁」にある。元士には、義を知って時機を失わず、仕事を成し遂げても独断せず、中正を守って強く諫め、奸詐がなく、私的な場でも公を立て、その行いを法度とできる者を選んで任じる。このため元士の職務は常に「義」にある。道・徳・仁・義が定まれば天下は正しくなる。また、三公は股肱の臣、九卿は手足の臣、大夫は筋脈の臣、元士は肌肉の臣であるという。孔子によれば、三公は五岳に、九卿は河海に、二十七大夫は山陵に、八十一元士は谷や丘にかたどられる。

GT-500070・巻5
本文 校了
原文翻刻校了

三公在天爲三能九卿爲北斗少微之比爲大夫郎位之類爲元士合百二十大數存焉合誠圖云天不獨立陰陽俱動扶佐立緒合於二六以三爲舉故三能六星兩兩而比以爲三公三三而九陽精起故北斗九星以爲九卿三九二十七故有攝提少微司空執法五諸侯其星二十七以爲大夫九九八十一

句読本文校了

三公在天爲三能。九卿爲北斗。少微之比爲大夫。郎位之類爲元士。合百二十。大數存焉。合誠圖云。天不獨立。陰陽俱動。扶佐立緒。合於二六。以三爲舉。故三能六星。兩兩而比。以爲三公。三三而九陽精起。故北斗九星。以爲九卿。三九二十七。故有攝提。少微。司空。執法。五諸侯。其星二十七。以爲大夫。九九八十一。

訓読校了

三公は天では三能、九卿は北斗、少微の類は大夫、郎位の類は元士となり、百二十の大數が存する。合誠圖は、天は獨り立たず陰陽がともに動いて扶佐の緒を立て、二六に合し三を舉とするので、三能六星が二星ずつ並んで三公となるという。三を三倍して九となり陽精が起こるので北斗九星を九卿とし、三九二十七により攝提・少微・司空・執法・五諸侯の二十七星を大夫とし、九九八十一により、

現代語訳校了

三公は天上では三能、九卿は北斗、大夫は少微など、元士は郎位などの星に当たり、合わせて百二十という大数が保たれる。『合誠図』によれば、天は単独では成り立たず、陰陽がともに動いて補佐の秩序を立て、二六、すなわち十二に合わせて三を単位として数える。このため三能の六星は二星ずつ組になって三公を表す。三を三倍すると九となり、陽の精が起こるため北斗九星を九卿とする。三九は二十七なので、摂提・少微・司空・執法・五諸侯の二十七星を大夫とし、九九は八十一なので、

GT-500071・巻5
本文 校了
原文翻刻校了

故內列倍衛閣道郎位扶匡天子之類八十一星以爲元士凡有百二十官下應十二月數之經緯皆五精流氣以立官廷尚書曰立太師太傅太保茲惟三公論道經邦燮理陰陽官弗必備惟其人淮南子曰舉天下之高以爲三公一國之高以爲九卿一縣之高以爲二十七大夫一鄉之高以爲八十一元士

句読本文校了

故內列。倍衛。閣道。郎位。扶匡天子之類。八十一星。以爲元士。凡有百二十官。下應十二月。數之經緯。皆五精流氣。以立官廷。尚書曰。立太師。太傅。太保。茲惟三公。論道經邦。燮理陰陽。官弗必備。惟其人。淮南子曰。舉天下之高。以爲三公。一國之高。以爲九卿。一縣之高。以爲二十七大夫。一鄉之高。以爲八十一元士。

訓読校了

內列・倍衛・閣道・郎位・扶匡天子の類八十一星を元士とする。合わせて百二十官で、下は十二月の數に應じ、その經緯は皆五精の流氣によって官廷を立てる。『尚書』は、太師・太傅・太保を立てて三公とし、道を論じ國を經め陰陽を和するが、官を必ず全て備えるのでなく適任者を得るべきだという。『淮南子』は、天下の高い者を三公、一國の高い者を九卿、一縣の高い者を二十七大夫、一鄉の高い者を八十一元士とするという。

現代語訳校了

内列・倍衛・閣道・郎位など、天子を補佐する類の八十一星を元士とする。合わせて百二十官となり、地上では十二か月の数に応じる。その数の仕組みはすべて、五精の流れる気に基づいて朝廷の官制を立てるものである。『尚書』は、太師・太傅・太保を三公として置き、道を論じ、国を治め、陰陽を調和させるが、官職を必ずすべて満たすのではなく、適任者がいる場合に任命すべきだとする。『淮南子』は、天下で最もすぐれた者を三公、一国で最もすぐれた者を九卿、一県で最もすぐれた者を二十七大夫、一郷で最もすぐれた者を八十一元士とする。

GT-500072・巻5
本文 校了
原文翻刻校了

感精符曰三公非其人則山崩三能移九卿非其人則江河潰輔星角大夫非其人則丘陵偃墀少微等有變元士非其人則谷阜毀扶匡失是以王者仰視象於天俯察法於地中擇賢能以任之任得其人則國昌民安任非其人則邦危民弊易曰鼎折足覆公餗此喻三公失人如鼎折足不堪容著也周官云

句読本文校了

感精符曰。三公非其人。則山崩。三能移。九卿非其人。則江河潰。輔星角。大夫非其人。則丘陵偃墀。少微等有變。元士非其人。則谷阜毀。扶匡失。是以王者仰視象於天。俯察法於地。中擇賢能以任之。任得其人。則國昌民安。任非其人。則邦危民弊。易曰。鼎折足。覆公餗。此喻三公失人。如鼎折足。不堪容著也。周官云。

訓読校了

感精符は、三公が適任でなければ山が崩れ三能が移り、九卿が適任でなければ江河が潰れ輔星の角に異變があり、大夫が適任でなければ丘陵が崩れ少微などに變があり、元士が適任でなければ谷阜が毀れ扶匡が失われるという。ゆえに王者は上に天象を視、下に地法を察し、中に賢能を擇んで任ずる。適任なら國は昌え民は安く、不適任なら國は危うく民は疲弊する。易の「鼎、足を折り、公の餗を覆す」とは、三公が人を失えば鼎の足が折れて物を容れられないことに喩える。周官にいう、

現代語訳校了

『感精符』によれば、三公が適任でなければ山が崩れて三能が移り、九卿が適任でなければ川が決壊して輔星に角が現れ、大夫が適任でなければ丘陵が崩れて少微などの星に変化が起こり、元士が適任でなければ谷や丘が崩れて扶匡が失われる。そこで王者は、上には天の象を仰ぎ見、下には地の法を見定め、その間で賢者・有能者を選んで任命する。適任者を得れば国は栄え民は安らかになり、適任でなければ国は危うく民は疲弊する。『易』の「鼎が足を折り、公の料理をこぼす」とは、三公の人選を誤れば、鼎の足が折れて物を載せられないのと同じだという譬えである。『周官』によれば、

GT-500073・巻5
本文 校了
原文翻刻校了

天官冢宰地官司徒春官宗伯夏官司馬秋官司寇冬官司空冡宰主會計司徒主土地宗伯主禮樂司馬主兵戎司寇主刑罰司空主造作孔子曰冢宰之官以成道司徒之官以成德宗伯之官以成仁司馬之官以成聖司寇之官以成義司空之官以成禮以之道則國治以之德則國安以之仁則國和

句読本文校了

天官冢宰。地官司徒。春官宗伯。夏官司馬。秋官司寇。冬官司空。冡宰主會計。司徒主土地。宗伯主禮樂。司馬主兵戎。司寇主刑罰。司空主造作。孔子曰。冢宰之官以成道。司徒之官以成德。宗伯之官以成仁。司馬之官以成聖。司寇之官以成義。司空之官以成禮。以之道則國治。以之德則國安。以之仁則國和。

訓読校了

天官は冢宰、地官は司徒、春官は宗伯、夏官は司馬、秋官は司寇、冬官は司空である。冡宰は會計、司徒は土地、宗伯は禮樂、司馬は兵戎、司寇は刑罰、司空は造作を主る。孔子は、冢宰の官は道、司徒は德、宗伯は仁、司馬は聖、司寇は義、司空は禮を成すという。道を用いれば國は治まり、德を用いれば安く、仁を用いれば和し、

現代語訳校了

天官は冢宰、地官は司徒、春官は宗伯、夏官は司馬、秋官は司寇、冬官は司空である。冢宰は会計、司徒は土地、宗伯は礼楽、司馬は軍事、司寇は刑罰、司空は造作を司る。孔子によれば、冢宰の官は道を、司徒の官は徳を、宗伯の官は仁を、司馬の官は聖を、司寇の官は義を、司空の官は礼を成就させる。道を用いれば国は治まり、徳を用いれば国は安らかになり、仁を用いれば国は調和し、

GT-500074・巻5
本文 校了
原文翻刻校了

以之聖則國平以之禮則國定以之義則國成故屬不理分體不明法正不一百事失紀曰亂亂則飭冢宰地宜不殖財物不蕃萬民飢寒教化不行風俗漂亂人民流散曰危危則飭司徒父子不親長幼失序君臣上下乖離異志曰不和不和則飭宗伯賢能而失官爵功勞而失賞祿士卒疾怨兵弱不用曰不平

句読本文校了

以之聖則國平。以之禮則國定。以之義則國成。故屬不理。分體不明。法正不一。百事失紀。曰亂。亂。則飭冢宰。地宜不殖。財物不蕃。萬民飢寒。教化不行。風俗漂亂。人民流散。曰危。危。則飭司徒。父子不親。長幼失序。君臣上下。乖離異志。曰不和。不和。則飭宗伯。賢能而失官爵。功勞而失賞祿。士卒疾怨。兵弱不用。曰不平。

訓読校了

聖を用いれば平らかに、禮を用いれば定まり、義を用いれば成る。屬が治まらず分體が明らかでなく法正が一でなく百事が紀を失うのを亂といい、亂なら冢宰を飭す。地宜が殖えず財物が蕃えず民が飢寒し教化が行われず風俗が亂れ人民が流散するのを危といい、危なら司徒を飭す。父子が親しまず長幼の序を失い、君臣上下が乖離して志を異にするのを不和といい、不和なら宗伯を飭す。賢能が官爵を失い功勞が賞祿を失い士卒が怨み兵が弱く用いられないのを不平という。

現代語訳校了

聖を用いれば国は平らかになり、礼を用いれば国は安定し、義を用いれば国は完成する。所属する官が治まらず、職分が明確でなく、法の基準が統一されず、あらゆる政務が秩序を失う状態を「乱」といい、乱れていれば冢宰を戒め正す。土地に適した作物が育たず、財物が増えず、民が飢え凍え、教化が行われず、風俗が乱れ、人民が流散する状態を「危」といい、危うければ司徒を戒め正す。父子が親しまず、長幼の順序を失い、君臣・上下が離反して志を異にする状態を「不和」といい、不和なら宗伯を戒め正す。有能な者が官爵を得られず、功績ある者が賞禄を得られず、兵士が恨み、軍が弱く役に立たない状態を「不平」という。

GT-500075・巻5
本文 校了
原文翻刻校了

不平則飭司馬刑罰暴亂姧邪不勝曰不義不義則飭司寇度量不審舉失事理都鄙不脩財物失所曰貧貧則飭司空故古之王者常以季冬考德正法以觀治亂德盛者則脩法德不盛者則飭政故法與政盛而不衰淮南子天文篇云東方爲田官南方爲司馬西方爲大理北方爲司空中央爲都官

句読本文校了

不平。則飭司馬。刑罰暴亂。姧邪不勝。曰不義。不義。則飭司寇。度量不審。舉失事理。都鄙不脩。財物失所。曰貧。貧。則飭司空。故古之王者。常以季冬考德正法。以觀治亂。德盛者。則脩法。德不盛者。則飭政。故法與政。盛而不衰。淮南子天文篇云。東方爲田官。南方爲司馬。西方爲大理。北方爲司空。中央爲都官。

訓読校了

不平なら司馬を飭す。刑罰が暴亂して姧邪に勝てないのを不義といい、不義なら司寇を飭す。度量が明らかでなく舉措が事理を失い、都鄙が脩まらず財物が所を失うのを貧といい、貧なら司空を飭す。ゆえに古の王者は季冬に德を考え法を正して治亂を觀た。德が盛んなら法を脩め、盛んでなければ政を飭すので、法と政は盛んで衰えない。淮南子天文篇は、東方を田官、南方を司馬、西方を大理、北方を司空、中央を都官とする。

現代語訳校了

不平なら司馬を戒め正す。刑罰が乱暴で、奸邪を抑えられない状態を「不義」といい、不義なら司寇を戒め正す。度量衡が正確でなく、行為が事理を外れ、都市と村落が整わず、財物が適切に配されない状態を「貧」といい、貧しければ司空を戒め正す。このため古代の王者は、冬の終わりに徳を考課し法を正して、政治の治乱を調べた。徳が盛んなら法を修め、徳が盛んでなければ政治を正したので、法と政治は栄えて衰えなかった。『淮南子』天文篇は、東方を田官、南方を司馬、西方を大理、北方を司空、中央を都官に配する。

GT-500076・巻5
本文 校了
原文翻刻校了

春秋繁露云木司農火司馬土司空金司徒水司寇此竝配五行也周官以冢宰計會司徒土地竝中央之義與淮南繁露意同春官主禮樂者禮齊上下樂和人情皆是仁也故云宗伯之官以成仁仁屬木東方也淮南繁露竝主農者取春是農之本也夏官主兵戎者火氣猛烈兵之象也然刑罰歸於司寇

句読本文校了

春秋繁露云。木司農。火司馬。土司空。金司徒。水司寇。此竝配五行也。周官以冢宰計會。司徒土地。竝中央之義。與淮南。繁露意同。春官主禮樂者。禮齊上下。樂和人情。皆是仁也。故云。宗伯之官。以成仁。仁屬木。東方也。淮南。繁露。竝主農者。取春是農之本也。夏官主兵戎者。火氣猛烈。兵之象也。然刑罰歸於司寇。

訓読校了

春秋繁露は、木を司農、火を司馬、土を司空、金を司徒、水を司寇とし、皆五行に配する。周官で冢宰が會計、司徒が土地を主るのは、ともに中央の義で淮南子・繁露と意を同じくする。春官が禮樂を主るのは、禮が上下を齊え樂が人情を和するのが皆仁だから、宗伯の官は仁を成すという。仁は木・東方に屬する。淮南子と繁露がともに農を主らせるのは、春が農の根本だからである。夏官が兵戎を主るのは火氣の猛烈さが兵の象だからである。しかし刑罰は司寇に歸する。

現代語訳校了

『春秋繁露』は、木を司農、火を司馬、土を司空、金を司徒、水を司寇に配し、これらはいずれも官を五行に対応させたものである。『周官』で冢宰が会計、司徒が土地を司るのは、いずれも中央の土の意味を持ち、『淮南子』『春秋繁露』と趣旨を同じくする。春官が礼楽を司るのは、礼が上下を整え、楽が人の心を調和させ、いずれも仁の働きだからである。このため宗伯の官は仁を成すといい、仁は木・東方に属する。『淮南子』『春秋繁露』がともに農事を東方に配するのは、春が農業の根本だからである。夏官が軍事を司るのは、火気の猛烈さが兵の姿を表すからである。しかし刑罰は司寇に属する。

GT-500077・巻5
本文 校了
原文翻刻校了

司馬以禮節齊之主而不用刑也淮南繁露竝同秋官主刑罰者金之本性主殺伐也淮南大理亦主刑也繁露爲司徒者名異事同故云因時之威以成大理司徒冬官主造作者冬時萬物收藏百工咸歸其所故造器用以供王事淮南說同繁露以爲司寇者謂執法之官須平直之人如水能平均也故

句読本文校了

司馬以禮節齊之。主而不用刑也。淮南。繁露竝同。秋官主刑罰者。金之本性。主殺伐也。淮南大理。亦主刑也。繁露爲司徒者。名異事同。故云。因時之威。以成大理。司徒冬官主造作者。冬時萬物收藏。百工咸歸其所。故造器用。以供王事。淮南說同。繁露以爲司寇者。謂執法之官。須平直之人。如水能平均也。故

訓読校了

司馬は禮節によって軍を齊え、刑を用いることを主とはしない。淮南子と繁露も同じである。秋官が刑罰を主るのは、金の本性が殺伐を主るからで、淮南子の大理も刑を主る。繁露が司徒とするのは名は異なるが事は同じであり、「時の威に因り大理を成す」といって司徒に結びつける。冬官が造作を主るのは、冬には萬物が收藏され百工が皆その所に歸するため、器用を造って王事に供するからである。淮南子の説も同じである。繁露が司寇とするのは、法を執る官には水が平均するように平直な人を要するという意味である。ゆえに、

現代語訳校了

司馬は礼による規律で軍を整えることを主とし、刑罰を用いることを本務とはしない。『淮南子』『春秋繁露』も同じである。秋官が刑罰を司るのは、金の本性が殺伐を司るからで、『淮南子』の大理も刑罰を司る。『春秋繁露』が司徒とするのは、名称は異なっても職務が同じだからで、「季節の威を受けて大理を成す」として司徒に結び付ける。冬官が造作を司るのは、冬には万物が収蔵され、あらゆる職人がそれぞれの持ち場に戻るので、器具を作って王の政務に供するからである。『淮南子』の説も同じである。『春秋繁露』が水を司寇に配するのは、法を執行する官には、水がものを水平にするような公正でまっすぐな人物が必要だからである。したがって、

GT-500078・巻5
本文 校了
原文翻刻校了

云執法阿黨不平則誅之故土勝水是其水取平直之意也雖五運遞興官名世革而五行用事其理齊同所以禹平洪水身任司空九土納賦伯夷秩宗必備三禮契爲司徒敬敷五教咎繇士師明用刑典如此分職則周官臣是也自古已來官數起自於三極八十一者

句読本文校了

云、執法阿黨不平則誅之故、土勝水是其水取平直之意也。雖五運遞興官名世革而五行用事其理齊同所以禹平洪水身任司空九土納賦伯夷秩宗必備三禮契爲司徒敬敷五教咎繇士師明用刑典如此分職則周官臣是也。自古已來官數起自於三極八十一者。

訓読校了

執法の者、阿黨して平らかならざれば、則ち之を誅す。故に土は水に勝つ。是れ其の水に平直を取るの意なり。五運遞り興り、官名世ごとに革まると雖も、五行の用事は其の理齊しく同じ。禹は洪水を平らげて身ら司空に任じ、九土賦を納め、伯夷は秩宗として三禮を備へ、契は司徒となり五教を敬敷し、咎繇は士師として刑典を明用す。此の如く職を分つは、周官の臣、是れなり。古より以來、官數は三に起こり八十一に極まる。

現代語訳校了

法を執行する者が徒党におもねって公平でなければ、その者を処罰する。土が水に勝つとするのも、水に公平でまっすぐな性質を求めるという意味である。五運が交替して盛んになり、官名が時代ごとに変わっても、五行が働く原理は一貫して同じである。禹は洪水を治めて自ら司空を務め、九州の土地から賦税を納めさせた。伯夷は秩宗となって三礼を整え、契は司徒となって五教を慎んで広め、咎繇は士師となって刑典を明確に運用した。このように職務を分けたのが『周官』の臣制である。古来、官の数は三から始まり、八十一を極数とする。

GT-500079・巻5
本文 校了
原文翻刻校了

陽成於三極於九故三公而九卿九九八十一黃鐘律之極數也故尊官取其初數卑官者取其末數所以不云一者一是元氣屬於天子故號天子爲元首以其一無二也尚書曰元首明哉臣非元一故自三而起周止六卿者以爲通六合因六無而設六府也此乃時代異故

句読本文校了

陽成於三極於九故、三公而九卿九九八十一黃鐘律之極數也。故、尊官取其初數卑官者、取其末數所以不云、一者、一是元氣屬於天子故、號天子爲元首以其一無二也。尚書曰、元首明哉臣非元一故、自三而起周止六卿者、以爲通六合因六無而設六府也。此乃時代異故。

訓読校了

陽は三に成り九に極まる。故に三公と九卿とし、九九八十一は黃鐘律の極數なり。故に尊官は其の初數を取り、卑官は其の末數を取る。一と云はざる所以は、一は元氣にして天子に屬すればなり。故に天子を元首と號し、其の一にして二無きを以てなり。尚書に曰く、元首明らかなり、と。臣は元一に非ず、故に三より起こる。周の六卿に止まるは、六合に通ずると爲し、六無に因りて六府を設くるなり。此れ乃ち時代異なるが故なり。

現代語訳校了

陽の数は三で成り、九で極まる。このため三公と九卿を置き、九掛ける九の八十一を黄鐘律の極数とする。したがって高位の官は初めの数を取り、下位の官は末の数を取る。一を挙げないのは、一が元気として天子に属するからである。天子を元首と呼ぶのも、ただ一人で二人はいないからである。『尚書』に「元首は明らかである」とある。臣下は元一ではないため、官数は三から始まる。周が六卿までとするのは、六合に通じ、「六無」に基づいて六府を置いたからである。これは時代が異なるためであり、

GT-500080・巻5
本文 校了
原文翻刻校了

非越五行又三代命官皆止於九故士有三等下士一命中士二命上士三命大夫三等下大夫四命中大夫五命上大夫六命卿已上亦三少卿七命大卿八命公則九命三三而九亦以陽之正數也末代以命爲品亦不過九但以一爲尊官九爲卑官取命是出自上命秩下官名故

句読本文校了

非越五行又三代命官皆止於九故、士有三等下士一命中士二命上士三命大夫三等下大夫四命中大夫五命上大夫六命卿已上亦三少卿七命大卿八命公則九命三三而九亦以陽之正數也。末代以命爲品亦不過九但以一爲尊官九爲卑官取命是出自上命秩下官名故。

訓読校了

五行を越ゆるに非ず。又三代の命官は皆九に止まる。故に士に三等あり、下士一命、中士二命、上士三命。大夫に三等あり、下大夫四命、中大夫五命、上大夫六命。卿已上も亦三あり、少卿七命、大卿八命、公は則ち九命なり。三三にして九、亦陽の正數を以てなり。末代は命を以て品と爲すも亦九を過ぎず。但だ一を尊官、九を卑官と爲す。命は上より出でて下官に秩する名なるを取る。

現代語訳校了

五行の原理を外れるものではない。また夏・殷・周の三代では、官の命数はすべて九を上限とした。士には下士一命・中士二命・上士三命の三等があり、大夫には下大夫四命・中大夫五命・上大夫六命の三等があり、卿以上にも少卿七命・大卿八命・公九命の三等がある。三を三度重ねた九も、陽の正数による。後世は「命」を「品」と改めても九を超えなかった。ただし一品を高官、九品を下級官とする。「命」は上から発せられ、下位の官に秩位を授ける名称なので、

GT-500081・巻5
本文 校了
原文翻刻校了

以多者爲重品是品其次第一既居先故以一爲貴此竝方位及數配五行今次爲論支干爲官者洪範五行傳云甲爲倉曹共農賦乙爲戶曹共口數丙爲辭曹共訟訴丁爲賦曹共獄捕戊爲功曹共除吏己爲田曹共群畜庚爲金曹共錢布辛爲尉曹共本使壬爲時曹共政教癸爲集曹共納輸

句読本文校了

以多者、爲重品是品其次第一既居先故、以一爲貴此竝方位及數配五行今次爲論支干爲官者、洪範五行傳云、甲爲倉曹共農賦乙爲戶曹共口數丙爲辭曹共訟訴丁爲賦曹共獄捕戊爲功曹共除吏己爲田曹共群畜庚爲金曹共錢布辛爲尉曹共本使壬爲時曹共政教癸爲集曹共納輸。

訓読校了

故に命は多きを重しと爲し、品は次第の第一が先に居るを以て一を貴しと爲す。此れ竝びに方位及び數を五行に配するものなり。今次に支干を官と爲すを論ず。洪範五行傳に云く、甲は倉曹として農賦を供し、乙は戶曹として口數を供し、丙は辭曹として訟訴を供し、丁は賦曹として獄捕を供し、戊は功曹として除吏を供し、己は田曹として群畜を供し、庚は金曹として錢布を供し、辛は尉曹として本使を供し、壬は時曹として政教を供し、癸は集曹と爲る。

現代語訳校了

その数が多いほど重い。一方、「品」は順序を示し、第一が先頭にあるため一品を貴ぶ。これらはいずれも、方位と数を五行に配する説明である。次に、干支を官職に配する説を論じる。『洪範五行伝』によれば、十干については、甲は倉曹として農賦を、乙は戸曹として戸口数を、丙は辞曹として訴訟を、丁は賦曹として獄事と逮捕を、戊は功曹として官吏の任免を、己は田曹として家畜を、庚は金曹として銭貨と布帛を、辛は尉曹として本使を、壬は時曹として政治と教化を、癸は集曹として貢納と輸送を担当する。

GT-500082・巻5
本文 校了
原文翻刻校了

子爲傳舍出入敬忌丑爲司空守將班治寅爲市官平準賣買卯爲鄉官親事五教辰爲少府金銅錢布巳爲郵亭行書驛置午爲尉官馳逐追捕未爲廚官百味悉具申爲庫官兵戎器械酉爲倉官五穀畜積戌爲獄官禁訊具備亥爲宰官閉藏完具支干配官皆從其五行本

句読本文校了

子爲傳舍出入敬忌丑爲司空守將班治寅爲市官平準賣買卯爲鄉官親事五教辰爲少府金銅錢布巳爲郵亭行書驛置午爲尉官馳逐追捕未爲廚官百味悉具申爲庫官兵戎器械酉爲倉官五穀畜積戌爲獄官禁訊具備亥爲宰官閉藏完具支干配官皆從其五行本。

訓読校了

子は傳舍として出入を敬忌し、丑は司空として守將を班治し、寅は市官として賣買を平準し、卯は鄉官として五教を親事し、辰は少府として金銅錢布を掌り、巳は郵亭として書を行らせ驛を置き、午は尉官として馳逐追捕し、未は廚官として百味を具へ、申は庫官として兵戎器械を掌り、酉は倉官として五穀を畜積し、戌は獄官として禁訊を具備し、亥は宰官として閉藏を完具す。支干を官に配するは皆其の五行の本に從ふ。

現代語訳校了

十二支では、子は伝舍で出入りの敬忌、丑は司空で守将の配置と統治、寅は市官で売買の価格調整、卯は郷官で五教の実践、辰は少府で金銅銭布、巳は郵亭で文書と駅伝、午は尉官で追跡逮捕、未は厨官で百味、申は庫官で武器、酉は倉官で五穀の蓄積、戌は獄官で拘禁と訊問、亥は宰官で収納の完備を司る。干支の官職配当は、すべて各々の五行の本質に従う。

GT-500083・巻5
本文 校了
原文翻刻校了

體意略可解不勞繁述翼奉云肝之官尉曹木性仁尉曹主士卒宜得仁心之官戶曹火性陽戶曹主婚道之禮肺之官金曹金性堅主銅鐵腎之官倉曹水性陰凝藏物倉曹冬收也先王以冬至閉關不通商旅慎陰無也脾之官功曹土性信出稟四方功曹事君以信授教四方也

句読本文校了

體意略可解。不勞繁述。翼奉云、肝之官、尉曹。木性仁。尉曹主士卒。宜得仁。心之官、戶曹。火性陽。戶曹主婚道之禮。肺之官、金曹。金性堅。主銅鐵。腎之官、倉曹。水性陰凝、藏物。倉曹、冬收也。先王以冬至閉關、不通商旅。慎陰無也。脾之官、功曹。土性信、出稟四方。功曹事君以信、授教四方也。

訓読校了

體意は略ぼ解すべく、繁しく述ぶるを勞せず。翼奉云く、肝の官は尉曹なり。木性は仁なり。尉曹は士卒を主り、仁を得るを宜しとす。心の官は戶曹なり。火性は陽なり。戶曹は婚道の禮を主る。肺の官は金曹なり。金性は堅く、銅鐵を主る。腎の官は倉曹なり。水性は陰凝して物を藏し、倉曹は冬に收む。先王は冬至をもって關を閉じ、商旅を通さず、陰の無きを愼む。脾の官は功曹なり。土性は信にして四方に稟を出す。功曹は信をもって君に事え、四方に教えを授く。

現代語訳校了

その大意はおおよそ理解できるため、詳しく述べるには及ばない。翼奉によれば、肝に対応する官は尉曹である。木の性は仁であり、尉曹は兵士を司るので、仁を備えた者を任ずるのが望ましい。心に対応する官は戸曹である。火の性は陽で、戸曹は婚姻の礼を司る。肺に対応する官は金曹であり、金の性は堅く、銅や鉄を司る。腎に対応する官は倉曹であり、水の性は陰に凝って物を蔵する。倉曹は冬に収蔵する。先王が冬至に関所を閉じて商人や旅人を通さなかったのも、陰を慎むためである。脾に対応する官は功曹であり、土の性は信で、四方へ禀給を出す。功曹は信をもって君主に仕え、四方へ教えを授ける。

GT-500084・巻5
本文 校了
原文翻刻校了

尉曹以獄司空爲府主士卒獄閉逋亡與之姦則螟蟲生木性靜與百性通則魚食於民從類故蟲戶曹以傳舍爲府主名籍傳舍主賓客與之姧則民去鄉里戶曹主民利戶口奪民利故悉去之倉曹以廚爲府主廩假廚主受付與之姧則賊盜起倉曹收以民租侵剋百姓窮故

句読本文校了

尉曹以獄司空爲府主士卒獄閉逋亡與之姦則螟蟲生木性靜與百性通則魚食於民從類故、蟲戶曹以傳舍爲府主名籍傳舍主賓客與之姧則民去鄉里戶曹主民利戶口奪民利故、悉去之倉曹以廚爲府主廩假廚主受付與之姧則賊盜起倉曹收以民租侵剋百姓窮故。

訓読校了

尉曹は獄司空を府と爲し士卒を主る。獄の閉逋亡と姦すれば螟蟲生ず。木性は靜かにして百姓と通ずれば魚、民を食ふ。類に從ふ故に蟲なり。戶曹は傳舍を府とし名籍を主り、傳舍は賓客を主る。之と姧すれば民、鄉里を去る。戶曹は民利戶口を主るに民利を奪ふ故に悉く去る。倉曹は廚を府とし廩假を主り、廚は受け付くるを主る。之と姧すれば賊盜起こる。倉曹、民租を收むるに侵剋すれば百姓窮す。

現代語訳校了

尉曹は獄司空を府として士卒を管轄し、これらが不正を結べば螟虫が生じる。静かな木性が百姓と通じれば魚が民を食うとし、同類として虫害に数える。戸曹は伝舍を府として名籍を、伝舍は賓客を扱い、不正なら民は郷里を去る。戸曹が戸口と民の利益を扱いながら利益を奪うためである。倉曹は厨を府として廩假を、厨は受け入れと支給を扱い、不正なら盗賊が起こる。倉曹が民の租税を収める際に侵奪すれば、百姓は困窮する。

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