五行大義

五行大義

隋の蕭吉が五行思想の諸説を集成した『五行大義』全五巻について、土御門文書編纂所による原文翻刻・句読・訓読・現代語訳を公開します。

土御門文書編纂所による公開校訂版です。元禄十二年刊本の画像を底本とし、原文翻刻、独自句読、独自訓読、独自現代語訳を分離して公開します。

自家翻刻・訓読・現代語訳

公開版 gogyo-taigi-20260818-g4-v2・全964単位・36 / 49頁

GT-400167・巻4
本文 校了
原文翻刻校了

軫似小車四馬車後橫曰軫凶事之用故以爲名其狀見邪正闕陵歷蝕散爲妖異彗孛飛流如此之徒竝以占候飛開義釋故不委具三種七政既配五行略說如此

句読本文校了

軫似小車。四馬車後橫曰軫、凶事之用、故以爲名。其狀見邪正闕陵歷蝕、散爲妖異彗孛飛流。如此之徒、竝以占候飛開義釋、故不委具。三種七政既配五行、略說如此。

訓読校了

軫は小車に似たり。四馬車の後橫を軫と曰ひ、凶事の用なり。故に以て名と爲す。其の狀、邪正・闕陵・歷蝕を見し、散じて妖異・彗孛・飛流と爲る。此くの如きの徒は、竝びに占候・飛開を以て義を釋す。故に委しく具へず。三種の七政、既に五行に配すること、略說すること此くの如し。

現代語訳校了

軫は小車に似る。四頭立ての馬車の後部の横木を軫といい、凶事に用いるので名となる。その状態は正邪・欠損や隆起・運行や食として現れ、散じて妖異・彗星・孛星・飛星・流星となる。これらは占候と飛開の術で解釈するため詳述しない。以上、日月五星・北斗七星・二十八宿という三種の七政と五行の配当を概説した。

GT-400168・巻4
本文 校了
原文翻刻校了

第十七論八卦八風八卦者周易云古者庖羲氏之王天下也仰則觀象於天俯則觀法於地觀鳥獸之文與地之宜近取諸身遠取諸物

句読本文校了

第十七論八卦八風。八卦者、周易云、古者庖羲氏之王天下也、仰則觀象於天、俯則觀法於地、觀鳥獸之文與地之宜、近取諸身、遠取諸物。

訓読校了

第十七、八卦八風を論ず。八卦とは、『周易』に云はく、「古者、庖羲氏の天下に王たるや、仰げば則ち象を天に觀、俯せば則ち法を地に觀、鳥獸の文と地の宜とを觀、近くは諸を身に取り、遠くは諸を物に取る」と。

現代語訳校了

第十七は八卦と八風を論じる。『周易』によれば、古代に庖羲氏が天下の王であった時、仰いで天象を、伏して地の法則を観察し、鳥獣の文様と土地の適性を見て、近くは身体から、遠くは万物から象を取った。

GT-400169・巻4
本文 校了
原文翻刻校了

於是始作八卦以通神明之德以類萬物之情兼三才而兩之故六畫而成卦因八方之通八風成八節之氣故卦有八

句読本文校了

於是始作八卦、以通神明之德、以類萬物之情。兼三才而兩之、故六畫而成卦。因八方之通八風、成八節之氣、故卦有八。

訓読校了

是に於いて始めて八卦を作り、以て神明の德に通じ、以て萬物の情を類す。三才を兼ねて之を兩つにす。故に六畫にして卦を成す。八方の八風に通ずるに因り、八節の氣を成す。故に卦に八有り。

現代語訳校了

そこで初めて八卦を作り、神明の徳に通じ、万物のありさまを分類した。天・地・人の三才をすべて含み、それぞれを二画ずつにするので、六画で一卦が成る。八方が八風に通じて八節の気を成すため、卦は八つある。

GT-400170・巻4
本文 校了
原文翻刻校了

其配五行者乾兌爲金坎爲水震巽爲木離爲火坤艮爲土各以方位言之易通卦驗云艮東北主立春震東方主春分巽東南主立夏離南方主夏至坤西南主立秋兌西方主秋分乾西北主立冬坎北方主冬至

句読本文校了

其配五行者、乾兌爲金、坎爲水、震巽爲木、離爲火、坤艮爲土。各以方位言之。易通卦驗云、艮東北主立春、震東方主春分、巽東南主立夏、離南方主夏至、坤西南主立秋、兌西方主秋分、乾西北主立冬、坎北方主冬至。

訓読校了

其の五行に配するは、乾・兌を金と爲し、坎を水と爲し、震・巽を木と爲し、離を火と爲し、坤・艮を土と爲す。各々方位を以て之を言ふ。『易通卦驗』に云ふ、「艮は東北にして立春を主り、震は東方にして春分を主り、巽は東南にして立夏を主り、離は南方にして夏至を主り、坤は西南にして立秋を主り、兌は西方にして秋分を主り、乾は西北にして立冬を主り、坎は北方にして冬至を主る」と。

現代語訳校了

五行配当は乾・兌が金、坎が水、震・巽が木、離が火、坤・艮が土で、方位に基づく。『易通卦験』は、艮を東北・立春、震を東・春分、巽を東南・立夏、離を南・夏至、坤を西南・立秋、兌を西・秋分、乾を西北・立冬、坎を北・冬至に配する。

GT-400171・巻4
本文 校了
原文翻刻校了

坎居北方者冬至之日陽氣動於黃泉之下子雖大陰之位以陽氣動其下故其卦外陰內陽象水內明中懷陽也故居子位以配水

句読本文校了

坎居北方者、冬至之日、陽氣動於黃泉之下。子雖大陰之位、以陽氣動其下、故其卦外陰內陽、象水內明、中懷陽也。故居子位以配水。

訓読校了

坎の北方に居るは、冬至の日、陽氣、黃泉の下に動けばなり。子は大陰の位と雖も、陽氣其の下に動くを以て、故に其の卦、外陰內陽、水の內明にして中に陽を懷くに象るなり。故に子位に居りて以て水に配す。

現代語訳校了

坎が北方にあるのは、冬至に陽気が地下で動き始めるからである。子は大陰の位だが、その下で陽気が動くため卦は外陰内陽となり、水が内に明るさをもち陽を抱く姿に象る。そこで子位に置き水に配する。

GT-400172・巻4
本文 校了
原文翻刻校了

艮在東北者其卦一陽在上象立春之時陽氣已發在於地上下有重陰象陰氣猶厚陽氣尚微艮既爲山以其重陰在下積土深故卦復在丑

句読本文校了

艮在東北者、其卦一陽在上、象立春之時陽氣已發在於地上、下有重陰。象陰氣猶厚、陽氣尚微。艮既爲山、以其重陰在下、積土深、故卦復在丑。

訓読校了

艮の東北に在るは、其の卦一陽上に在り、立春の時、陽氣已に發して地上に在り、下に重陰有るに象ればなり。陰氣猶ほ厚く、陽氣尚ほ微なるに象る。艮は既に山と爲り、其の重陰下に在り、積土深きを以て、故に卦復た丑に在り。

現代語訳校了

艮が東北にあるのは、一陽が上にある卦象が、立春に陽気が地上へ出る一方、下には重い陰が残り、陰気がなお厚く陽気がまだ微弱な状態を示すからである。艮は山で、重陰が下にあり土の堆積が深いので丑位にも置かれる。

GT-400173・巻4
本文 校了
原文翻刻校了

丑爲未衝故以配土震居東方者震爲長男能主幹任故居顯明之地東方春也萬物咸得生出明淨顯著震爲雷雷動則萬物出

句読本文校了

丑爲未衝、故以配土。震居東方者、震爲長男、能主幹任、故居顯明之地。東方春也、萬物咸得生出、明淨顯著。震爲雷、雷動則萬物出。

訓読校了

丑は未の衝と爲る。故に以て土に配す。震の東方に居るは、震は長男と爲り、能く幹任を主る。故に顯明の地に居る。東方は春なり。萬物咸く生出するを得て、明淨顯著なり。震は雷と爲り、雷動けば則ち萬物出づ。

現代語訳校了

丑は未と対冲するため土に配する。震が東方にあるのは、長男として任務を担い、明るく顕れた地に置かれるからである。東方は春で万物が生じて明らかに現れる。震は雷であり、雷が動けば万物が出る。

GT-400174・巻4
本文 校了
原文翻刻校了

春分之時天氣下降地氣上騰天地和同萬物萌動故震居卯卯木少陽之位故以配木

句読本文校了

春分之時、天氣下降、地氣上騰、天地和同、萬物萌動。故震居卯。卯木少陽之位、故以配木。

訓読校了

春分の時、天氣下降し、地氣上騰し、天地和同して、萬物萌動す。故に震は卯に居る。卯は木・少陽の位。故に以て木に配す。

現代語訳校了

春分には天気が下降し地気が上昇して天地が調和し、万物が芽動く。そのため震は卯位にあり、卯は木と少陽の位なので木に配される。

GT-400175・巻4
本文 校了
原文翻刻校了

巽居東南者其卦重陽在上象立夏之時陽氣已盛在上陰氣微弱在於下木之爲物入地最少出土最多巽卦二陽在上象木出地之多一陰居下象木入地之少

句読本文校了

巽居東南者、其卦重陽在上、象立夏之時、陽氣已盛在上、陰氣微弱在於下。木之爲物、入地最少、出土最多。巽卦二陽在上、象木出地之多、一陰居下、象木入地之少。

訓読校了

巽の東南に居るは、其の卦重陽上に在り、立夏の時、陽氣已に盛んにして上に在り、陰氣微弱にして下に在るに象ればなり。木の物たる、地に入ること最も少なく、土を出づること最も多し。巽卦の二陽上に在るは木の地を出づること多きに象り、一陰下に居るは木の地に入ること少なきに象る。

現代語訳校了

巽が東南にあるのは、二陽が上に重なる卦象が、立夏に陽気が上で盛んとなり陰気が下で微弱な状態を示すからである。木は地下部分より地上部分が多い。巽の上二陽は地上の多さ、下の一陰は地下の少なさを表す。

GT-400176・巻4
本文 校了
原文翻刻校了

木體是陽亦宜明顯故在東南以配於木離居南方者夏至之時陰動於黃泉之下午是盛陽之位而陰氣動故其卦外陽內陰象火外明內暗懷陰氣也故在南方以配火

句読本文校了

木體是陽、亦宜明顯、故在東南以配於木。離居南方者、夏至之時、陰動於黃泉之下。午是盛陽之位而陰氣動、故其卦外陽內陰、象火外明內暗、懷陰氣也。故在南方以配火。

訓読校了

木の體は是れ陽、亦た明顯なるべし。故に東南に在りて以て木に配す。離の南方に居るは、夏至の時、陰、黃泉の下に動けばなり。午は是れ盛陽の位にして陰氣動く。故に其の卦、外陽內陰、火の外明內暗にして陰氣を懷くに象るなり。故に南方に在りて以て火に配す。

現代語訳校了

木の本体は陽で明らかに現れるため、巽を東南で木に配する。離が南方にあるのは、夏至に陰気が地下で動き始めるからである。午は盛陽の位だが陰気が動くため、外陽内陰の卦象が火の外明内暗と内なる陰を示し、南方で火に配される。

GT-400177・巻4
本文 校了
原文翻刻校了

坤居西南者坤卦純陰之象能養萬物莫過於地也陰體卑順不敢當首陰動於午至未始著故坤後午之位地體積陰坤既純陰象地

句読本文校了

坤居西南者、坤卦純陰之象、能養萬物、莫過於地也。陰體卑順、不敢當首。陰動於午、至未始著、故坤後午之位。地體積陰、坤既純陰、象地。

訓読校了

坤の西南に居るは、坤卦は純陰の象、能く萬物を養ふこと、地に過ぐるは莫ければなり。陰の體は卑順にして、敢へて首に當たらず。陰、午に動き、未に至りて始めて著る。故に坤は午の位に後る。地の體は積陰、坤は既に純陰にして、地に象る。

現代語訳校了

坤が西南にあるのは、純陰の象で、万物を養うものとして地に勝るものがないからである。陰は低く従順で先頭に立たない。陰気は午に動き未で初めて顕れるので、坤は午の後に位置する。地は陰を積み、純陰の坤が地を象徴する。

GT-400178・巻4
本文 校了
原文翻刻校了

禮以中央土在未地卽土也故在西南以配土也兌在西方者兌卦一陰在上象秋分之時陽氣已深金爲少陰故一陰居上酉是金位故在西方以配金

句読本文校了

禮以中央土在未、地卽土也、故在西南以配土也。兌在西方者、兌卦一陰在上、象秋分之時、陽氣已深。金爲少陰、故一陰居上。酉是金位、故在西方以配金。

訓読校了

禮に中央土を以て未に在りとす。地は卽ち土なり。故に西南に在りて以て土に配するなり。兌の西方に在るは、兌卦一陰上に在り、秋分の時、陽氣已に深きに象ればなり。金は少陰と爲る。故に一陰上に居る。酉は是れ金位。故に西方に在りて以て金に配す。

現代語訳校了

礼制では中央の土を未に置き、地は土そのものなので坤を西南で土に配する。兌が西方にあるのは、上の一陰が秋分に陽気が深く潜む状態を表すからである。金は少陰であり、酉が金位なので兌を西方の金に配する。

GT-400179・巻4
本文 校了
原文翻刻校了

乾居西北者乾卦純陽之象生萬物者莫過乎天乾爲生物之首陽氣起子乾是陽氣之本故先子之位

句読本文校了

乾居西北者、乾卦純陽之象。生萬物者莫過乎天。乾爲生物之首、陽氣起子、乾是陽氣之本、故先子之位。

訓読校了

乾の西北に居るは、乾卦は純陽の象なればなり。萬物を生ずる者、天に過ぐるは莫し。乾は生物の首と爲り、陽氣は子に起こり、乾は是れ陽氣の本。故に子の位に先んず。

現代語訳校了

乾が西北にあるのは純陽の象だからである。万物を生むものは天に勝るものがなく、乾は生成の先頭である。陽気は子に起こり、乾は陽気の根本なので子位に先行する。

GT-400180・巻4
本文 校了
原文翻刻校了

以純陽堅剛故在西北以配金易傳曰震主春分穀雨穀雨得天兌則萬物畢生兌者西方之卦是時日在昴昴西方之宿以日在西故曰天兌

句読本文校了

以純陽堅剛、故在西北以配金。易傳曰、震主春分穀雨。穀雨得天兌、則萬物畢生。兌者西方之卦、是時日在昴、昴西方之宿、以日在西、故曰天兌。

訓読校了

純陽堅剛なるを以て、故に西北に在りて以て金に配す。『易傳』に曰はく、「震は春分・穀雨を主る。穀雨、天兌を得れば、則ち萬物畢く生ず。兌は西方の卦、是の時、日は昴に在り。昴は西方の宿。日の西に在るを以て、故に天兌と曰ふ」と。

現代語訳校了

乾は純陽で堅剛なので西北で金に配する。『易伝』によれば、震は春分と穀雨を主る。穀雨に天兌の気を得れば万物がすべて生じる。兌は西方の卦で、この時太陽は西方の昴宿にあるため天兌という。

GT-400181・巻4
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原文翻刻校了

貌順木得則天兌爲和貌失木逆則天兌爲害而常雨爲罰兌主秋分霜降霜降得天震之動氣則天下霜萬物死

句読本文校了

貌順木得、則天兌爲和。貌失木逆、則天兌爲害、而常雨爲罰。兌主秋分霜降。霜降得天震之動氣、則天下霜、萬物死。

訓読校了

貌順ひ木得れば、則ち天兌、和を爲す。貌失ひ木逆へば、則ち天兌、害を爲し、常雨を罰と爲す。兌は秋分・霜降を主る。霜降、天震の動氣を得れば、則ち天下に霜あり、萬物死す。

現代語訳校了

容貌が道に従って木徳を得れば天兌は調和し、容貌のあり方を誤って木徳に逆らえば天兌が害をなし、長雨が罰となる。兌は秋分と霜降をつかさどり、霜降に天震の動気を得ると天下に霜が降り万物が死ぬ。

GT-400182・巻4
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原文翻刻校了

震者東方之卦是時日在房房東方之宿以日在東故曰天震言順金得則天震爲和言失金逆則天震爲害而旱罰

句読本文校了

震者東方之卦。是時日在房、房東方之宿、以日在東、故曰天震。言順金得、則天震爲和。言失金逆、則天震爲害、而旱罰。

訓読校了

震は東方の卦なり。是の時、日は房に在り。房は東方の宿。日の東に在るを以て、故に天震と曰ふ。言順ひ金得れば、則ち天震、和を爲す。言失ひ金逆へば、則ち天震、害を爲し、旱を罰とす。

現代語訳校了

震は東方の卦で、この時太陽は東方の房宿にあるため天震という。言葉が道に従って金徳を得れば天震は調和し、言葉を誤って金徳に逆らえば天震が害をなし、旱魃が罰となる。

GT-400183・巻4
本文 校了
原文翻刻校了

所以貌雨言旱者震陽兌陰陽旱陰雨也木之所以雨金之所以旱者其人事貌失則下怨陰盛故雨言失則失衆孤陽獨立群陰不附故旱

句読本文校了

所以貌雨言旱者、震陽兌陰、陽旱陰雨也。木之所以雨、金之所以旱者、其人事貌失則下怨、陰盛故雨。言失則失衆、孤陽獨立、群陰不附、故旱。

訓読校了

貌に雨、言に旱なる所以は、震は陽、兌は陰、陽は旱、陰は雨なればなり。木の雨する所以、金の旱する所以は、其の人事、貌失すれば則ち下怨み、陰盛んなるが故に雨す。言失すれば則ち衆を失ひ、孤陽獨立して群陰附かず。故に旱す。

現代語訳校了

容貌の失には雨、言葉の失には旱魃が対応するのは、震が陽、兌が陰で、陽は旱、陰は雨だからである。木徳で雨となるのは、容貌を失えば下民が怨み陰が盛んになるからである。金徳で旱となるのは、言葉を誤れば民衆を失い、孤立した陽に陰が従わないからである。

GT-400184・巻4
本文 校了
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春秋二時震兌相臨天地氣和所以不極寒熱也坎主冬至大寒大寒得天坎之氣則天下大寒是時日在虛虛北方之宿故曰天坎

句読本文校了

春秋二時、震兌相臨、天地氣和、所以不極寒熱也。坎主冬至大寒。大寒得天坎之氣、則天下大寒。是時日在虛、虛北方之宿、故曰天坎。

訓読校了

春秋二時、震兌相臨み、天地の氣和す。寒熱を極めざる所以なり。坎は冬至・大寒を主る。大寒、天坎の氣を得れば、則ち天下大寒なり。是の時、日は虛に在り。虛は北方の宿。故に天坎と曰ふ。

現代語訳校了

春と秋には震と兌が向き合って天地の気が調和するため、寒熱が極端にならない。坎は冬至と大寒を主り、大寒に天坎の気を得ると天下が厳寒となる。この時太陽は北方の虚宿にあるため天坎という。

GT-400185・巻4
本文 校了
原文翻刻校了

聽順水得則天坎爲和聽失水逆則天坎爲罰故常寒離主夏至大熱大熱發長復得天離之氣則天下大熱萬事畢出

句読本文校了

聽順水得、則天坎爲和。聽失水逆、則天坎爲罰、故常寒。離主夏至大熱。大熱發長、復得天離之氣、則天下大熱、萬事畢出。

訓読校了

聽順ひ水得れば、則ち天坎、和を爲す。聽失ひ水逆へば、則ち天坎、罰を爲す。故に常寒なり。離は夏至・大熱を主る。大熱、發長して、復た天離の氣を得れば、則ち天下大熱にして、萬事畢く出づ。

現代語訳校了

聴くことが道に従い水徳を得れば天坎は調和し、聴くことを誤って水徳に逆らえば天坎が罰をなし、長く寒くなる。離は夏至と大熱をつかさどる。大熱の時に万物が発育伸長し、さらに天離の気を得ると天下は酷暑となり、あらゆる事物がことごとく現れる。

GT-400186・巻4
本文 校了
原文翻刻校了

是時日在七星七星南方七宿故曰天離視順火得則天離爲和視失火逆則天離爲罰故常燠冬夏二時天地氣併坎離各當其方所以極寒熱也

句読本文校了

是時日在七星、七星南方七宿、故曰天離。視順火得、則天離爲和。視失火逆、則天離爲罰、故常燠。冬夏二時、天地氣併、坎離各當其方、所以極寒熱也。

訓読校了

是の時、日は七星に在り。七星は南方七宿。故に天離と曰ふ。視順ひ火得れば、則ち天離、和を爲す。視失ひ火逆へば、則ち天離、罰を爲す。故に常燠なり。冬夏二時、天地の氣併さり、坎離各々其の方に當たる。寒熱を極むる所以なり。

現代語訳校了

この時太陽は南方七宿の七星にあるため天離という。見ることが道に従い火徳を得れば天離は調和し、見ることを誤って火徳に逆らえば天離が罰をなし、長く暑くなる。冬夏は天地の気が重なり、坎と離が各々本方位に当たるため寒暑が極まる。

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五行大義 第4冊 第21画像 画像を読み込んでおります
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