第十二論害
第2冊 第30画像を開く(新しいタブ)原文翻刻校了
此是相生反相害相害反相生者鑽木出火而雲雨掣電相因而有此是相害反相生也水本害火膏油漬注燈火益明亦是相害反相生也
句読本文校了
此是相生反相害。相害反相生者、鑽木出火、而雲雨掣電、相因而有。此是相害反相生也。水本害火、膏油漬注、燈火益明、亦是相害反相生也。
訓読校了
これは相生して反って相害するなり。相害して反って相生するとは、木を鑽りて火を出し、雲雨に電を掣くは、相い因りて有る、これ相害して反って相生するなり。水は本より火を害すれども、膏油を漬注すれば、灯火ますます明らかなり。またこれ相害して反って相生するなり。
現代語訳校了
以上は、相生がかえって相害となる例である。これに対して相害がかえって相生となる例としては、木を鑽って火を起こすことや、雲雨の中で稲妻が走ることがあり、いずれも互いの作用によって生じる。これが相害が反転して相生となる場合である。また水はもともと火を害するが、膏油を灯心にしみ込ませれば、灯火はいっそう明るくなる。これも相害がかえって相生となる例である。
