土御門文書編纂所
土御門文書編纂所

陽道を 捧げてここに 五百年安家 中葉の跡どころ此処

奥名田の加茂に 詣でかえりみれば古城の跡芒の丘に 虹立ちて

昭和三十八癸卯年中秋京都上賀茂神社禰宣・摂社久我神社宮司 岡田泰輔・遺詠より

土御門文書編纂所とは

土御門文書編纂所とは

   

天社宮に設けられた「土御門文書編纂所」は、当宮の陰陽士が所属し、陰陽道を研鑽し、正統なる暦を編む部署でございます。

その根幹にあるのは、陰陽道の根本思想「太一陰陽五行思想」でございます。天地万物の始まりである太一(泰一・たいいつ)大神(御天道様・おてんとうさま)より生じた八百万の神々の御神気は、陰と陽、さらに木・火・土・金・水の五行として顕れ、この理に基づき自然と人との調和が説かれております。

「太陽」と「太陰(月)」をも生み出された根源の御大神こそ「太一」であり、その御姿は天において北斗七星として輝き給うのでございます。



太一大神を奉斎する天社宮はこちら


編纂所では、この学理を根底に、太一大神を尊び、天意を読み解き、暦を編み奉っております。ここで奉製される暦は、単なる日付の記録にとどまらず、太一(泰一)大神の御心を映し、天地神々と人とを結ぶ道標(みちしるべ)として記されるものでございます。

陰陽道の学理と実践は、古来より神社仏閣の祭祀をはじめ、華道・茶道・書道・剣道など諸道の精神、さらには能楽や歌舞伎といった芸能、年中行事や日常の風習にまで息づき、日本人の精神文化を支えてまいりました。

土御門文書編纂所は、この正統を今に継承し、暦を通じて太一(泰一)大神の御神徳を顕すとともに、天地神々と共に歩む日本人の道を未来へと伝える重き務めを担っております。

お知らせ背景